5月の証(あかし)~M.Kさん~

私には何年も赦せない人がいました。その人のことを考えては怒りと復讐心が繰り返し湧き上がり、次会ったら何と言って傷つけようかと思いめぐらせる日々でした。同時に自分には人を赦す力も、愛する愛も全くないことに絶望していました。もう何をどうしたらいいかわからず、ただ神様に「私には人を赦せないし、愛したいとも思わない人間です」とありのままを祈っていました。

教会の礼拝のメッセージでは、「自分の感情によってではなく、信仰によって決断し選択していくときに祝福を受ける」という話を聖書から語られることがあります。信仰によって赦しますと宣言し、赦すことを選ぶとき、神様が喜ばれ、祈る本人の心が平安に変えられる大きな祝福です。でも私はそのことを「自分にはそんなことできない」「変わるべきなのは相手であって、私じゃない」「牧師先生は男性だから、女性がどれほど感情に振り回されるか分からないんだろうな」と他人事として思っていました。

でももうこのままでは嫌だ、変わりたいと思ったとき、思い切ってやってみようと思いました。「相手を赦します。愛します。感謝します。イエス様のお名前で祝福します」と宣言しました。自分の感情はその反対なので、口に出すのは勇気がいりました。でも何とか言葉にできたので、その日から淡々とイエス様の名前で宣言し続けました。次第に今までにない平安が与えられ、心の傷が癒されていきました。そして宣言どおりに私の中にも相手を祝福する思いが芽生えてきました。その中で、誰よりも自分自身が、多くの人を傷つけてきたこと示され、「私を赦して下さい」と悔い改める祈りに導かれました。その後、神様から、あなたの方から謝りなさいと語られ、思い切って謝ることができました。そして和解する恵みも与えられました。

私はずっと赦さないことで、相手に復讐していると思っていましたが、実際は自分で自分を苦しめているだけでした。神様はその思いを手放して自由になれるように私の心を少しずつ導いて下さいました。勇気を出して聖書の言葉に従ったとき、神様の力が私の中で働き、人生を祝福と希望へ変えてくださいました。癒しも愛も赦しも主から与えられました。今も生きて働かれる主イエス様のお名前を賛美します。

「真理はあなたがたを自由にします」ヨハネによる福音書8章32節